
LEDビジョン用語集|ピッチ・COB・キャリブレーションなど33の専門用語をやさしく解説
- 柏木|XIV代表
- 7 日前
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更新日:3 日前

LEDビジョンの検討・運用で出てくる専門用語を、カテゴリ別に33語まとめました。カタログや見積書を読むときの辞書としてご活用ください。用語の意味がわかると、製品比較の精度が一気に上がります。
基本スペック用語
ピクセルピッチ
隣り合うLED画素の中心間距離(mm)。P1.5なら1.5mm間隔。数値が小さいほど高精細で高価。ピッチの数値(mm)はそのまま粒感が消える最小視聴距離(m)の目安になる。
解像度
画面を構成する画素数(横×縦)。LEDビジョンでは画面サイズ÷ピッチで決まる。フルHDは1920×1080、4Kは3840×2160。
輝度(nit/cd/m²)
画面の明るさの単位。1nit=1cd/m²。屋内用は600〜1500nit、屋外用は5000nit以上が目安。明るい環境ほど高輝度が必要。
コントラスト比
画面の最も明るい白と最も暗い黒の輝度比。10000:1のように表記。数値が大きいほど黒が締まり映像に深みが出る。COB方式は高コントラストを実現しやすい。
リフレッシュレート
1秒間に画面を書き換える回数(Hz)。3840Hz以上あればカメラ撮影でもちらつき(フリッカー)がほぼ出ない。放送・配信用途では必須スペック。
視野角
正面以外から見ても輝度・色が保たれる角度範囲。160°/160°(水平/垂直)のように表記。広いほど斜めからの見え方が良い。
グレースケール
明暗の階調表現の細かさ(bit数)。14bit以上あると暗部のグラデーションが滑らかに表現できる。
色温度
映像の白色の色味(K:ケルビン)。低いと暖色、高いと寒色。3000〜18000Kの範囲で調整できる製品が多く、日本の映像基準では6500K前後が標準。
実装方式・構造用語
SMD
Surface Mount Device。RGBチップを樹脂パッケージ化して基板表面に実装する最も普及した方式。安価だが素子が露出するため衝撃に弱い。
COB
Chip on Board。LEDチップを基板に直接実装し樹脂で面全体を一体封止する方式。表面フラットで耐衝撃・防湿に優れ、高精細LEDの主流。
GOB
Glue on Board。SMDパネルの表面を透明樹脂でコーティングし保護性を高めた方式。SMDとCOBの中間的な位置づけ。
MIP
Micro LED in Package。微細なMicro LEDを小型パッケージ化して実装する次世代方式。SMDの生産設備を活かしつつ高画質・高効率を実現する。
フリップチップ
LEDチップの電極を下向きにして直接基板へ接合する実装技術。故障原因となるワイヤー(金線)が不要になり、信頼性が大幅に向上する。
玉飛び(素子脱落)
衝撃や経年でLED素子がパネルから脱落・破損する不具合の俗称。SMD方式の弱点で、COB方式では構造的にリスクが低い。
モジュール
LED素子が実装された基板ユニット。複数枚をキャビネットに組み込んで使用する。故障時はモジュール単位での交換が基本。
キャビネット
モジュール・電源・受信カードを収めた筐体ユニット。これを縦横に連結して大画面を構成する。600×337.5mmなど16:9規格が主流。
ベゼル/シームレス
ベゼルは画面の縁の枠。液晶マルチは必ずベゼルの線が入るが、LEDビジョンはキャビネットを継ぎ目なく連結できる(シームレス)。
制御・信号用語
LEDコントローラー(送信カード)
映像信号をLEDパネル用の信号に変換して送出する装置。NovaStarなどが代表的。画面全体の解像度管理・輝度制御・キャリブレーション適用を担う。
受信カード
各キャビネット内で信号を受け取りモジュールを駆動する基板。デュアル受信カード構成にすると片系故障時もバックアップで表示を継続できる。
ビデオプロセッサー
複数の映像入力の切替・合成・スケーリングを行う装置。入力ソースの解像度とLED画面の解像度が異なる場合の変換も担当する。
スキャン方式
LEDを時分割で点灯させる駆動方式(1/60スキャンなど)。分母が小さいほど同時点灯率が高く、高輝度・高リフレッシュにしやすい。
デイジーチェーン
キャビネット同士をLANケーブルで数珠つなぎに接続する配線方式。配線量を大幅に削減できるLEDビジョンの標準接続。
冗長化(デュアル電源/デュアルカード)
電源や受信カードを二重化し、片方が故障しても表示を継続させる構成。24時間稼働の監視室や放送用途で必須。
キャリブレーション
カメラで全画素の輝度・色度を測定し、個体差を補正して画面全体を均一にする調整作業。経年で生じた色ムラの改善にも有効。
設置・保守用語
IP等級
防塵・防水性能の国際規格(IP65など)。1桁目が防塵、2桁目が防水の等級。屋外設置はIP65以上が目安、屋内はIP40前後が一般的。
フロントメンテナンス
画面前面からモジュールや部品を交換できる保守方式。壁にぴったり付けて設置でき、背面通路が不要になるため省スペース。
リアメンテナンス
背面から保守する方式。背面に作業通路が必要だが、大型屋外ビジョンでは一般的。
色ムラ・輝度ムラ
画面の一部で色や明るさが不均一になる現象。モジュール個体差・経年劣化・キャリブレーションずれが主因。
MTBF
Mean Time Between Failures(平均故障間隔)。故障から次の故障までの平均時間で、信頼性の指標。10,000時間以上が一つの目安。
視認距離(視聴距離)
画面を見る人までの距離。ピッチ選定の最重要パラメータで、最小視認距離(m)≒ピッチ(mm)が目安。
フライング(吊り設置)
トラスや天井からLEDキャビネットを吊り下げる設置方式。コンサート・イベントのレンタル運用で標準的。
モアレ
LEDの画素配列とカメラのセンサーが干渉して生じる縞模様。撮影距離・フォーカスの調整やピッチの細かい製品で軽減できる。
HDR
High Dynamic Range。明暗差の大きい映像をより忠実に表現する技術。高グレースケール・高輝度のLEDで効果を発揮する。
よくある質問
Q. ピクセルピッチはどう選べばいいですか?
隣り合うLED画素の中心間距離(mm)のことで、P1.5なら1.5mm間隔です。目安は「最小視認距離(m)≒ピッチ(mm)」で、3m離れて見るならP3程度まで粒感が目立ちません。数値が小さいほど高精細で高価になるため、視聴距離から逆算して選ぶのが基本です。
Q. COBとSMDの違いは何ですか?
SMDはRGBチップを樹脂パッケージ化して基板表面に実装する普及方式で、安価ですが素子が露出し衝撃に弱く「玉飛び」が起きやすい構造です。COBはLEDチップを基板に直接実装し面全体を樹脂で一体封止するため、表面がフラットで耐衝撃・防湿に優れ、高精細LEDの主流です。XIVはCOB P0.9〜P1.2を得意としています。
Q. 屋内と屋外で必要な輝度(nit)の目安は?
輝度は1nit=1cd/m²で表し、屋内用は600〜1500nit、屋外用は5000nit以上が目安です。明るい環境ほど高い輝度が必要になります。屋外設置では輝度に加えて防塵・防水のIP等級も重要で、IP65以上が目安です(XIVの屋外製品はIP65/IP66対応)。
Q. フロントメンテナンスとリアメンテナンスの違いは?
フロントメンテナンスは画面前面からモジュールや部品を交換できる方式で、壁にぴったり付けて設置でき背面通路が不要なため省スペースです。リアメンテナンスは背面から保守する方式で作業通路が必要ですが、大型屋外ビジョンでは一般的です。屋内の壁面設置なら前面保守型を選ぶと設計自由度が上がります。
Q. LEDビジョンのキャリブレーションとは何ですか?
カメラで全画素の輝度・色度を測定し、素子の個体差を補正して画面全体を均一にする調整作業です。補正データはLEDコントローラー(送信カード)を通じて適用され、経年で生じた色ムラ・輝度ムラの改善にも有効です。設置後に色の不均一が目立ってきた場合の対処法の一つです。
Q. カメラ撮影でちらつかないリフレッシュレートは何Hz以上ですか?
リフレッシュレートは1秒間に画面を書き換える回数(Hz)で、3840Hz以上あればカメラ撮影でもちらつき(フリッカー)がほぼ出ません。放送・配信用途では必須スペックです。撮影時に縞模様(モアレ)が出る場合は、撮影距離やフォーカスの調整、ピッチの細かい製品への変更で軽減できます。



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